飲食店経営、店舗コンセプトを明確にして集客力を高めよう

一般的にお客様が外食をする際には、まず「ラーメンを食べたいな」と業種を思い浮かべます。

次に「ボリュームが1番の○○屋に行こう」というように想起や検索をして複数の店舗から選択します。 そのため、お客様に自店を選んでいただくためには、業種の中で自店のウリを打ち出す店舗コンセプトを明確にすることが重要になります。 

 本コラムでは、店舗コンセプトを明確にして集客力を高めるためのポイントをご紹介します。


 ①ターゲットを定める 

ターゲット層によって、特性が違うため飲食店に求めることが変わってきます。また、業種によってターゲットが決まってくることもあります。 

例えば、ファミリー層をターゲットとする場合は、子供から親と年齢層が広く、豊富なメニュー数が求められます。性別では、男性はボリュームのある食事、女性はヘルシーやムードを求める傾向があります。 

業種では、ラーメンは高カロリーであり20代~40代の男性が好んで食事をするため、ターゲットとして外せません。 

このように、ターゲットを定めて店舗コンセプトを決めることが重要になります。


 ②業種“らしさ”を外さない 

飲食店経営において、業種“らしさ”を外してしまうと、お客様の高い満足度は得られず、せっかく来店していただいても再来店の機会を失ってしまいます。 

繁盛店を見ていると、業種“らしさ”を押さえて、お客様に店舗での食事を通じて体験を徹底して提供しています。 

飲食業界でも業種によりお客様から求められている“らしさ”は変わってきます。 

例として、以下のようなポイントがあります。 

ラーメン店:ボリューム、こだわり、元気 
うどん:三たて感(打ちたて、切りたて、茹でたて)
海鮮系居酒屋:新鮮さ、賑わい、市場感
カフェ:スタイリッシュ、居心地、オシャレ 

このような、業種の“らしさ”を押さえて店舗コンセプトを明確にしましょう。


③店舗コンセプトを店頭、商品、売場、接客で打ち出す 

店舗コンセプトを明確にしたら、店頭、商品、売場、接客でお客様に伝えていきましょう。その際に、一貫性のあるストーリーを持たせることが重要になります。 

例えば、こだわりの濃厚豚骨ラーメンを地域一番のボリュームで提供することをコンセプトにしたラーメン店があります。

店頭ではA型看板でターゲットの男性的な手書きの字体とラーメンの絵でダイナミックに商品を訴求して、店内に入るとPOPで「スープは○○産のゲンコツと背脂を12時間以上煮込み随の髄まで出しつくし、8時間熟成させて旨味を凝縮させた渾身の濃厚コク旨豚骨スープです。ぜひ、当店自慢の一杯をご堪能下さい」とこだわりを読み期待を膨らませて待っていると、大きな掛け声と共に豪快な湯切りがあり、元気な声と笑顔でラーメンが提供されます。スープをレンゲですくうとこぼれないぐらいドロドロで濃厚さがあり、麺はボリュームがありお腹いっぱいになり満足して退店します。 いかがでしょうか。食べに行きたいと思いませんか。 このように店舗コンセプトを明確にして、ストーリーを持たせてお客様に伝えていくことが集客力を高めることに繋がります。 


 【フードビジネス研究会より】 

自店の店舗コンセプトについて ・ターゲットと合っているのか ・業種“らしさ”があるのか ・店頭、商品、売場、接客で打ち出せているのか など疑問がありましたら、私たち中小企業診断士を中心とした専門家が診断させていたきます。 

お問い合わせフォームから、お気軽にご相談ください。 

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大阪府中小企業診断協会 フードビジネス研究会

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